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自己資金が足りない(?)上手な資金援助の受け方 3つのテクニック


 「毎月の負担を少なくするためにも、頭金は少しでも多い方がいい」………しばしば耳にするフレーズだが、半面、これを実行に移すのが容易ではないことも、誰もが知っている事実だ。ひと口に「頭金」といっても、マイホーム購入ではその金額が数百万円となるだけに、「はい、そうですか」と右から左に用意できる人は限られるからだ。しかし、一定の頭金を貯めないと、いつまで経っても家が買えないのでは、それはそれで困ってしまう。所得が少なかったり、逆に、収入があってもそれ以上に支出が多い人は一生賃貸生活を余儀なくさせられてしまう恐れがあるからだ。

 そこで、自分達だけでは必要額に満たないけれど、親からの資金援助が期待できる人は、思い切って「親のスネをかじる」ことをオススメする。両親とて、かわいい娘や息子のためなら苦にならないはずだ。今回は「頭金が少ない」とお嘆きの方々のために、上手な資金援助の受け方をお教えしよう。

■借用書を作成し、親から借りる

 まず始めは、親には甘えたくないという自立心の強い人向けに、「親から借りる」という方法から説明しよう。前段で親のスネをかじることを勧めたが、なるべく親に頼りたくない方にぴったりな方法だ。

 要は、親から借金するという、いたって単純な話なのだが、しかしこの場合、注意しなければいけないことがある。「借りている」という事実を対外的に証明するために、借用書を作成することが欠かせないのだ。単なる口約束だけでは「催促なしの、ある時払い」と思われ、贈与と見なされることがある。そこで、借入金額や借入期間、返済方法、金利などを記入した書面を作成し、課税回避することが重要だ。さらに、「毎月返済している」ことを記録として残すためにも、口座振替を利用することも忘れないようにしたい。

 本来は、親と子の当事者同士が賃貸人と賃借人という関係であることに合意さえしていれば、後は、あくまで当事者間の貸し借りで問題ないのだが、融資対象がマイホーム資金となると、その金額も大きくなるだけに税務対策を怠らないことが求められる。

■親に共同出資者になってもらう 共有名義の活用

 次に、親から借金しても返済の自信がない、あるいは、贈与税の各種特例(後述)限度額を超えて多額の援助を受ける場合には、親子で共有名義にする方法もある。

 共有とは、各共有者(本コラムの場合は親と子)がそれぞれの出資割合に応じてマイホームの名義を共同所有すること。親と子の両者が力(資金力)を合わせて1つの住宅を手に入れることだ。将来、もし親と同居することになっても、互いの名義が併存していることで、スムーズな二世帯生活が始められることも期待できる。

 しかし、ここでもデメリットがある。相続が発生した場合だ。たとえば、親が死亡して親の持分(所有権)が兄弟に引き継がれたとしよう。すると、今度は本人と兄弟との共有名義となる。そのため、ローンを借り替えたり自宅を売却しようとした際に、共有者(兄弟)にも同意を求めなければならなくなるのだ。つまり、1人でも反対者がいると、円滑な取引ができなくなるわけだ。そこで、相続人の間で何かトラブルが起こる心配がある場合など、生前時に遺言を作成しておくなど、必要な準備をしておくことが欠かせない。

■税制上の「非課税枠」を上手に利用する

 そして最後は、平成15年度に創設された「相続時精算課税制度」などを利用する方法だ。要は贈与税の非課税枠を利用しようという話だが、とてもポピュラーな方法なので、ご存知の人も多いだろう。

 制度の内容を簡単に補足しておくと、相続時精算課税制度とは65歳以上の親から20歳以上の子供への贈与について、親が死亡するまでの複数年にわたって贈与額合計2500万円(贈与金の使途は住宅取得等に限定されない)までは課税されないという制度である。そして、一定の要件を満たした自己居住の住宅を取得するための贈与を親から受けた際には、非課税枠が1000万円プラスされ、最高3500万円まで贈与税が課税されない(正確には、繰り延べされる)特例制度も備わっている。詳しい仕組みは、以下のサイトを参照してほしい。

 【贈与税】     (国税庁タックスアンサー)

 以上、上手な資金援助を受けるための3つのテクニックに言及したが、なかには難しく感じた人もいたことと思う。「税金」と聞くだけで、拒絶反応を示す人も少なくないからだ。しかし最近は、共働き夫婦が収入合算でローンを組んだ場合など、名義と贈与を気にしなければならない場面も多々あるだけに、贈与税と相続税の知識は身に付けておくと心強い。資金計画といえども、税金とは切っても切れない関係にあるのだ。


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