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住宅ローンアドバイザーってどういう人達なの?


住宅ローンアドバイザー・月刊住宅ローン  近年、資格取得が一種のブームとなる中、また1つ新しい資格が誕生した。(財)住宅金融普及協会が認定する「住宅ローンアドバイザー」がそうだ。現在、すでに約1万2000名が活躍(研修を修了)するまでになっており、裾野は広がりを見せている。しかし、同資格の認知度はまだまだ高くなく、住宅ローンアドバイザーがどのような資格なのか、正確に答えられる読者は多くないはずだ。住宅業界内の“従業員向け”といった色彩が強いため、一般消費者へのアナウンスはあまり行なわれていないからだ。

 とはいえ、せっかくの新資格。これからローンを借りようとする人にとって、住宅ローンアドバイザーをよきパートナーにしない手はない。資金計画を作成する上でも強い味方になるはずだ。そこで、住宅ローンアドバイザーとはどういう人達なのか?資格の中身をチェックしておこう。

■欠如する「顧客利益」 一方的な過剰セールスが住宅市場を不健全にする
 これまで住宅ローン相談といえば、販売センターの営業マン、あるいは、銀行の窓口で行うのが一般的だった。ローン検討者も、彼らに勧められるまま資金計画を立てることに違和感を感じることはなかった。ひと昔前までは住宅金融公庫が住宅ローンの“王道”だったため選べるほどの種類もなく、公庫から借りておけば心配ない(安心)といった考えが根底にあったからだ。

 ところが時代は変わり、特殊法人等整理合理化計画にのっとり公庫の廃止が決定された途端、住宅ローン市場は公庫離れが加速。民間ローン主導による競争時代を迎えることとなった。ご存じ、「住宅ローン戦国時代」の幕開けである。これにより、過去の経験則(公庫至上主義)は通用しなくなり、ローン検討者は何を根拠に住宅ローンを選べばいいのか判断基準を失うこととなった。住宅ローン環境に「自己責任」「自助努力」の原則が導入されることになったのだ。

 時を同じくして、この頃は雪印食品による偽装牛肉事件や三菱自動車によるリコール隠し事件など、大手企業の不祥事が相次いでいた。法令遵守や企業倫理が再認識される社会情勢を背後に抱えることとなったのだ。にもかかわらず、不動産取引の現場では “売らんがため”に行き過ぎたセールストークを繰り返し、資金計画でも営業マンは不十分なリスク説明やローンのあっせんに終始した。売ることを専門とする営業マンにとって、住宅ローンの知識や説明は副次的でしかなかったため、パソコンで作成した“出来合い”の返済計画を提示するだけで、その“お役目”を終えていたのだ。そこに「顧客利益」といった意識が存在していなかったのは、疑う余地もない。

 そこで、危機感を募らせた住宅・不動産業者はようやく重い腰を挙げ、襟(えり)を正すべく“テコ入れ策”を模索し始めた。公平・中立な立場で住宅ローン相談に乗れる人材の育成に乗り出したのだ。住宅ローンアドバイザーが誕生したのは、このような社会背景や時代のニーズがあったからこそなのだ。

■対応が遅れる消費者保護 「中立性」の担保が救済のカギ
 さて、こうして生まれてきた住宅ローンアドバイザー。ローン検討者の期待は高まるが、はたしてどういう資格なのか、続いて見てみよう。住宅金融普及協会では、住宅ローンアドバイザーを「消費者保護や説明責任を果たし、住宅ローンの利用を検討している方に適切かつ正確な商品知識や情報を伝えられる人材」としており、住宅関連事業者が「窓口」となって、消費者に対し住宅ローンの知識や情報を正しく伝えることを前提とした制度設計にしている。

 実際の業務は、ファイナンシャルプランナーなどが行なうローン相談と遜色ないが、主としてハウスメーカーや工務店、分譲マンション業者といった住宅供給業者の従業員を対象とした資格だけに、前述したこれまでの経緯を踏まえ、「コンプライアンス」や「説明責任」」「個人情報保護」といった顧客利益を尊重したカリキュラム(研修内容)になっているのが特徴だ。公平・中立であることが求められているわけだ。もちろん、資金計画の立て方や住宅税制も勉強しており、公正の立場を堅持した上で関係法令や社会規範を順守するとともに、正確な情報提供およびアドバイスに最善を尽くすこととしている。

 今後、住宅金融環境はより多様化・競争化することが予想される。それだけに、顧客第一主義の徹底、ならびに健全な住宅市場の育成のためにも、住宅ローンアドバイザーがその一助となるよう期待してやまない。


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