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元銀行マンに直撃!住宅ローン審査の「内情」はこうなっていた(後編)


住宅ローン審査の「内情」・月刊住宅ローン  シリーズ3回目の最後は、信用情報について話を進めよう。信用情報と聞くと「ブラックリスト」といった言葉を思い浮かべる人も多いだろうが、この信用情報は住宅ローン審査において切っても切れない関係となっている。というのも、前編・中編で触れた顧客の「属性審査」と、信用情報機関を利用した「信用情報審査」の両方が整って始めてローン審査は承認されるため、どちらが抜け落ちても審査は不備になってしまうからだ。そこで、信用情報の仕組みを説明するとともに、注意点についても触れておく。

■「過去」「現在」「未来」の顧客情報がすべて揃って審査は完結する

  これまでは、収入や返済負担率といった融資希望者の「現在」および「将来」についての評価(審査方法)を中心に話を進めてきた。ところが、融資の可否を判断するには「過去の評価」=「借入履歴」も重要な審査項目となってくる。たとえば入社面接で、その人がどのような人か見極めるには、その人の過去(学歴や職歴など)を参考にするのは自然な流れだ。ローン審査も理屈は同じ。その人がどのような借入履歴を持っているかが重要視される。

 そこで、登場するのが個人信用情報だ。「個人信用情報」とは、個人信用情報機関に登録された、その人のクレジットやローンの取引履歴のことを指す。ホワイト情報とブラック情報に分類されており(下表参照)、前者が「本人を識別するための情報」および「契約情報」、そして、後者が「事故情報」となる。延滞経験などのある人達の個人情報を集めた一覧を“ブラックリスト”と呼ぶのも、語源は事故情報がブラック情報に分類されていることに由来する。

登録される個人信用情報の内容(主なもの)
ホワイト情報
(本人を識別するための情報、契約情報)
ブラック情報
(事故情報)
氏名、生年月日、性別、住所 、電話番号、勤務先、契約内容(借入金額 借入日 最終返済日) 延滞(3カ月以上が目安)、代位弁済、手形不渡り、債務整理、強制解約、強制退会


■延滞などの履歴は5年間保存される

 さて、ここからが核心部分だが、個人信用情報を調べられることで、これから住宅ローンを借りようとする人には、一体、どのような不利益があるだろうか? 一緒に考えてみよう。

 住宅ローンの申し込みをすると、金融機関(保証会社)は信用情報機関へ照会し、事故記録の有無あるいはその内容を調べることになる。現在、日本には数社の信用情報機関があり、各保証会社は自らが加盟する機関を通して融資希望者の“過去”(借入履歴)を調査する。その際、まったく借り入れがないのが理想ではあるが、仮に、カーローンやショッピングローンなどの履歴があっても、そのこと自体はそれほど問題視されない(ただし、借入限度を全額借り入れしているとみなして審査される点は注意)。保証会社が神経をとがらせるのは、やはり事故情報。長期間にわたる延滞や債務整理、また、自営業者では手形の不渡りなどは嫌気される。

 だた、最終的な判断は各保証会社に委ねられるため、“独自”に定められた審査基準がどのようなものかで結果(融資の可否)は異なってくる。我々としては「独自」の中身を知りたいのだが、非公開のため想像するしかない。しかも、融資を否認された場合、原則、その理由が説明されることもない。たとえ本人であっても同じだ。企業秘密と言ってしまえばそれまでだが、この点は改善を期待したい。

 また、登録された情報(白黒どちらも)は契約終了日(ただし、完済していない場合には完済日)から5年を超えない範囲(官報掲載情報は7年)で保存される。逆をいえば、5年間、我慢できれば道は開けるというわけだ。開示請求が可能なので、心配な方は信用情報機関へ問い合わせてみるといいだろう。

  「信用は一日にしてならず」……これから住宅ローンを組もうとする方は、この言葉を忘れないことだ。

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