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住宅ローン関連保険の基礎知識(団信編)


住宅ローン関連保険の基礎知識・月刊住宅ローン  住宅ローンを選ぶ際、金利の優遇度合いや繰り上げ返済手数料の金額(有料or無料)など、誰しもローン商品そのものに対する興味関心は強い。しかし一方、住宅ローンに関連する各種保険への関心は二の次というケースも珍しくなく、そのため、保険の契約内容をきちんと理解しないまま加入してしまい、イザという時に慌てる例は後を絶たない。これでは、上手な資金計画が立てられるはずもないだろう。そこで、シリーズで住宅ローン関連保険の基礎知識を紹介し、併せて注意点にも言及する。今回は、団体信用生命保険(団信)について見てみよう。

■利用価値の高い生命保険「団信」 加入割合は高い

 ご存じ団信とは、住宅ローンの貸し手(金融機関)を保険契約者および保険金受取人とし、住宅ローンの借り手(消費者)を被保険者とする保険契約に基づく生命保険のことをいう。ローン返済中に被保険者が死亡または所定の高度障害になった場合、その時点のローン残高と同額の保険金が保険会社から金融機関へ支払われることで、以後、ローンの借り手は支払いをすべて免れるという保険だ。住宅ローンの返済は長期に渡るため、途中で不測の事態が発生することは十分想定される。そこで、万が一の際に家族が生活に困らないよう、マイホームだけは失わなくて済むように商品設計された生命保険が団信なのだ。

 こうしたこともあり、団信への加入割合はとても高く、強制加入の場合は当然として、任意であっても契約するケースがほとんどだ。ここ最近は、がん・急性心筋梗塞・脳卒中といった3大疾病から高血圧症・糖尿病・慢性腎不全・肝硬変といった生活習慣病までを保険金支払いの理由(保障範囲)とする特約型住宅ローンも登場しており、商品数の広がりには目を見張るものがある。そのため、これから住宅ローンを借りる方にとっては、選択肢が増えるメリットがある半面、何を根拠に選べばいいのか判断基準が定まりにくいデメリットもあり、悩ましい局面を迎えているのも事実といえるだろう。そこで、団信に関する注意点を以下にまとめてみた。加入時の判断材料として利用してほしい。

<団信に関する主な注意点>
・ローンの返済開始後に加入することはできない。また、一度脱退してしまうと再加入もできない。
・団信加入を強制としている金融機関の場合、その多くが保険料を「当行負担」としているが、実際は借入金利に含まれているだけで、間接的にローンの利用者が負担していることに等しい。
・また、疾病保障付き住宅ローンに加入した場合、保険料は全額自己負担となる。支払い方法は、住宅ローンの適用金利に0.2~0.3%程度上乗せされて徴収されるケースと、口座引落しの2種類がある。
・自己の判断で団信に加入しない(任意の場合)場合、加入しない代わりに連帯保証人を1名、要求する金融機関もある。
・健康上の理由で加入できない(強制の場合)場合、原則的には融資条件をクリアできないため住宅ローンを借りられないが、法定相続人(たとえば奥様)を1名連帯保証人として付けることで、ローンが借りられるようになることがある。
※金融機関によっては該当しない項目もある。

<保険金が支払われない主な場合(要注意)>
・健康等を申告する「告知書」に、事実を告げなかったり事実と異なることを記入した場合(告知書への申告は、細心の注意が必要)
・故意に高度障害になったり、保障開始日から1年以内に自殺した場合。また、詐欺を働いた場合。
・3大疾病保障特約付き住宅ローンの場合、ひと口に「がん」といっても、所定の「がん」以外は保険の対象外となる。すべての「がん」が当てはまるわけではない。
・また、急性心筋梗塞と脳卒中では、保険期間中に発病し、医師の診断を受けた日から“60日”以上所定の状態(労働が制限される、後遺症が残るなど)が継続したと医師に診断されて初めて保険金が支払われる。(本来、喜ばしいことだが)短期で回復した場合にも保険金は支払われないので注意したい。


 以上、見落としがちなポイントを中心に注意点をまとめてみた。住宅ローンと保険は結びつきが強いだけに、保険の知識も併せて習得しておくと安心だ。


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