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住宅ローン実態調査」からローン利用者の実像を探る(ローン利用者の心理編)
前回は、国土交通省による調査結果から金利タイプの傾向を紹介した。その概要は、長期固定タイプを選択する割合が増えているというものだったが、今年5月、住宅金融支援機構が行なった「住宅ローン利用に関するアンケート調査(第1回)」でも似たような傾向になっていた。そこで今回は、支援機構の調査から金利タイプ以外の面で注目したい項目をピックアップし、読者の皆さんに役立ちそうな内容を紹介することにする。
■住宅ローンを選ぶ決め手としては、「金利」を挙げる人が大多数を占める
本調査は、平成18年度中に住宅ローンを新規で借りた人を対象に実施しており、15項目についてのアンケートを行なっている。その中には消費者心理に関する項目も含まれており、今回、注目したいのが「利用した住宅ローンを選ぶ決め手は何だったか?」という質問だ。
<利用した住宅ローンを選ぶ決め手は何でしたか?> (TOP10)
金利水準が低かったこと |
51.2% |
金利優遇があるなど、当初金利が低かったこと |
45.5% |
住宅販売事業者の勧めがあったから |
24.2% |
繰り上げ返済しやすそうだったから |
14.2% |
1本のローンで必要資金をまかなえたから |
13.4% |
利用できる住宅ローン(提携ローン)に制限があったから |
9.4% |
手数料等の有無など諸費用が安かったから |
8.5% |
金利リスクがなく、返済額が確定して安心だったから |
8.2% |
借り入れの可否が早めに分かったから |
6.2% |
| 口コミによる勧めがあったから | 5.4% |
見てのとおり、結果は「金利」への関心が極めて高いことが分かった。しかも、金利といっても「金利タイプ」のことではなく「金利水準」、つまり、金利が高いか低いかということがローン選択の最大の決め手となっているのが特徴だ。適用金利が低ければ低いほど、毎月の負担は軽減され、総返済額も縮小することができる。そのため、ローンのメンテナンス性(繰り上げ返済のしやすさなど)や諸費用の安さなどを抑え、2冠の座を射止めているのが興味深い。
■金利の「高い・低い」だけに踊らされるのは危険
このことは、「住宅ローン選びで大切だと思うことは?」という質問に対する回答からもうかがい知れる。結果は以下のとおりだが、本問でも「金利に関すること」が第1位となっている。ローン利用者の内面には、“安く借りる”ことこそが安心・安全な資金計画への近道であるとの認識が潜んでおり、そのことが金利に対する執着心となって表れているものと分析する。
<住宅ローン選びで大切だと思うことは何ですか?>
金利に関すること |
34.5% |
無理のない返済計画 |
27.5% |
金融機関や営業マンの信頼性 |
12.0% |
商品に関する情報収集・知識や理解 |
11.4% |
他の商品との比較検討 |
6.3% |
親族・知人・専門家との相談 |
3.8% |
長期的な返済計画や生活設計 |
2.5% |
その他 |
2.1% |
しかし、金融機関が顧客を囲い込もうと「金利のダンピング合戦」を繰り広げている中、ローン利用者は金融機関の“支配下”とならないよう気を付けなければならない。というのも、「優遇金利」や「キャンペーン金利」に踊らされている構図がはっきりと見て取れるため、金利の高低だけに流されてしまい、メンテナンス性や金利変動リスクへの適応性などを加味せずにローンを決めてしまう心配があるからだ。
住宅ローンを上手に組むには、余分な利息を軽減させる以外にもう1つ、途中で返済が滞らないよう「返済不安リスク」にも配慮することが求められる。両者のバランスが取れて初めて、理想的な資金計画が立てられるからだ。それだけに、マイホームを選ぶ時に時間を費やし、あれこれと検討したのと同様、ローン選びにも慎重さを欠かさないことが重要な意味を持つ。金利水準は“必要条件”だが、かといって“絶対条件”ではないことを忘れないでほしい、ということだ。
前のコラム:「住宅ローン実態調査」からローン利用者の実像を探る(金利タイプ編)
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