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改めて「財形住宅融資」に注目してみる(基礎知識編)


改めて「財形住宅融資」に注目してみる(基礎知識編)・月刊住宅ローン  07年3月末に住宅金融公庫が姿を消したことで、「公的ローン」「民間ローン」という区分けで住宅ローンが論じられる機会は減った。公庫融資が住宅ローン市場において主要な位置付けを担っていたため、公庫廃止と同時に公的ローンすべてがなくなってしまったかのようなインパクトを与えたからだ。しかし、現在も「財形住宅融資」は存在しており、人気は衰えていない。そこで今回、改めて財形住宅融資に注目してみることにする。

■財形の申し込み窓口は大きく2種類ある
 まずは、財形住宅融資の制度内容から復習しておこう。

財形貯蓄制度には「一般財形貯蓄」「財形年金貯蓄」「財形住宅貯蓄」の3種類があるのはご存じのとおりだが、財形住宅融資とは、勤労者の財産形成(=財形)を目的とする財形貯蓄制度の利用者が、無理なくマイホームを取得できるよう、勤務先や(独)雇用・能力開発機構などが一体となって勤労者のために住宅資金を融資する制度を指す。企業(勤務先)にとっては福利厚生の一環としての意味合いもあり、雇用者と被用者の良好な関係を構築するための制度としての側面も持ち合わせる。

 そして、当該住宅融資には勤務先(事業主)経由による「事業主転貸制度」と、住宅金融支援機構から直接借り入れをする「機構直貸制度」(きこう・ちょくたいせいど)の2つのタイプがあり、勤務先に財形融資制度があれば前者、なければ後者を窓口として借り入れることになる。
(注)内容を簡略化するため、ここでは財形住宅金融(財住金)の説明は省略する。

 事業主転貸制度とは、雇用・能力開発機構を『貸し主』、勤労者を『借り主』、そして勤務先を貸し主と借り主の『仲介役』(=転貸)とする融資制度のことで、特に勤労者が公務員の場合には、雇用・能力開発機構が共済組合を通じて融資することになっている

■【事業主転貸制度の仕組み図】
【事業主転貸制度の仕組み図】
(出所)雇用・能力開発機構のホームページより引用

 一方、機構直貸制度とは、その名のとおり住宅金融支援機構を『貸し主』、勤労者を『借り主』とする融資制度のことで、フラット35と併用することで有利な条件での借り入れができる(詳細は応用編で解説)などの特典も用意されている。

■財形住宅融資は、サラリーマンだけに与えられた「社内持ち家制度」
・勤労者であること
・前述した財形貯蓄制度いずれかを継続して1年以上行なっていること
・融資の申し込み日前2年以内に、積み立てを行なっていること
(空白期間が2年以上あってはならない)
・融資申し込み日において、財形貯蓄残高が50万円以上あること
・自分で所有および居住するための住宅建設あるいは住宅取得資金であること(リフォームにも利用可能)
・勤務先から「負担軽減措置」を受けられること
・申し込み日現在、70歳未満であること

 冒頭でも触れたように、財形住宅融資は「勤労者」のための制度となっている。そのため、自営業者やフリーランスの人は恩恵に預かることができない。こうした点を指摘すると、「それでは、公的ローンと言えないのではないか?」といった感想を持つ人もいるだろう。確かに、そうかもしれない。では、財形の魅力とは何なのか? 次回、応用編では本制度のメリット・デメリットについて考えてみることにする。
<補足>負担軽減措置とは?  負担軽減措置とは、住宅の取得にあたり勤労者が勤務先から5年以上の期間にわたって住宅手当や利子補給などを受けられる援助措置のこと。事業主が金利の支払いを援助してくれる制度である。財形住宅融資には福利厚生の役割もあることから、少しでも勤労者の負担を軽減するよう制度化されている。


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