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次期 日銀総裁の人選で、住宅ローン金利の「潮目」が変わる.?


次期 日銀総裁の人選により、ローン金利の「潮目」が変わる(?)・月刊住宅ローン  住宅ローン金利は様々な要因で変動するが、昨今、その変動要因として軽視できなくなっているのが、ご存じ「サブプライムローン」の問題だ。同問題は世界同時株安や長期金利の下落を誘発しており、今後の成り行きが注目されている。そしてもう1つ、マスコミ報道こそ少ないものの“ポスト福井総裁”問題も懸念要因とされている。というのも、現・総裁が来年3月で任期満了を迎えため、新・総裁の顔ぶれによっては「政策スタンス」が軌道修正される可能性があるからだ。そこで、改めて2つの変動要因に焦点を当て、住宅ローン金利への影響を考察してみる。

■出口の見えないサブプライム問題 信用不安の解消には時間が必要」
 今年前半の金融市場を振り返ると、2月と8月の二度にわたる世界同時株安、為替水準の円安傾向、さらに長期金利の急激な上昇・下降と、“荒れた”相場環境が繰り広げられた。信用力の低い人を対象とした住宅融資「サブプライムローン」に端を発した金融市場の混乱が、想像以上の広がりを見せ、信用不安をあおったからだ。

 ここで、改めてサブプライムローン問題を整理しておくと、ステップアップ金利(当初、数年間だけ優遇金利が適用される金利)などの採用により融資条件が緩和されている同ローンは、借りやすいという特徴があるため低所得者の利用も多い。所得の高低に左右されず誰もがマイホームを取得できるよう、住宅金融の本来の姿としては必然性のある住宅ローンだ。ところが、住宅価格が“上昇”することを前提に商品設計されており、その上、融資審査も甘かった。そのため、住宅価格の上昇が息切れするとともにローンの焦げ付きが表面化し、米国経済の下振れリスクにつながった。今もって完全解決への道筋は示されておらず、騒動の収拾にはもうしばらく時間がかかりそうだ。

 となると、日本の金融市場への影響が気になるところだが、「影響は限定的」とする向きが大勢だ。すでに株価や為替、債券市場への影響は出ているものの、「一時的」というのが大方の見方だ。これから住宅ローンを組もうとする人にとっては“ひと安心”と言えるだろう。

■ポスト福井総裁の人選によっては、日銀の金融政策が大きく軌道修正される
 次に、日銀の新総裁選びに話を移そう。サブプライム問題とは対照的に、マスコミではほとんど取り上げられないこの問題、実は、住宅ローン金利の大きな変動要因になろうとしている。というのも、冒頭で触れたように新総裁の顔ぶれによっては「政策スタンス」が変更される可能性があるからだ。

 現・総裁の福井俊彦氏は2003年3月に就任して以来、一貫して「金利の正常化」(金利の引き上げ)を主張してきた。日銀の独立性を盾(たて)に、政府のけん制にも立ち向かっていった。利上げに対し、“タカ派”(積極派)の姿勢を貫いてきたのだ。ところが、任期満了にともない新総裁へバトンタッチすると、こうした積極姿勢はそのまま新総裁へ引き継がれない可能性が出てくる。一部報道では、すでに“ポスト福井”として竹中平蔵氏や現・日銀副総裁の武藤敏郎氏の名前が挙がっており、もし、“利上げ反対派”で知られる竹中氏が次期総裁に選ばれると、日銀の利上げスピードは間違いなく減速することになる。

 これまで、政策金利が引き上げられるたびに、住宅ローン金利も連動して引き上げられてきた。ということは、日銀の利上げスピードが減速すれば、住宅ローン金利の上昇スピードもスローダウンすることになる。このように、日銀の政策スタンスと住宅ローン金利は密接な関係で結ばれているだけに、ローン金利の方向感を探るにあたり、次期総裁の顔ぶれを予想することが重要な意味を持ってくる。

福井総裁の任期は、来年(2008年)3月19日までだ。はたして誰が次期総裁のポストに就くのか、その動向が注目される。


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